あけおめでございます。
今年もよろしくおねがいいたします。遅すぎる新年のご挨拶ですいません(汗
このコラムでみなさんにヨガについてお伝えしていきたいと考えていますが、やる気満々なのはいいけれど、
書きたいことがありすぎて、逆にまとまらなくなります。
出来る限り、スッキリを目指して邁進する所存でございます。
今回は、ヨガの座法(座り方)についてです。
座法もポーズのひとつなので、ポーズ解説として進めましょう。
座法、なんて難しい言葉を選びましたが、実際は難しいことはありません。
なんのこっちゃない、ヨガクラスの中でおそらく1回はするであろう、アレです。
クラスが始まるときにマットの上に、座りますよね。
または、瞑想をするときにも座りますね。
それです。
「座法」というからには、何か方法がありそうですね。順に見てみましょう。
●ヨガには座り方がある
「では、楽な姿勢で座りましょう~」
ヨガクラスに参加したことがある方ならば、一度は聞いたことがあると思います。
こんな言葉でインストラクターは皆さんに座ることを指示しています。
でも、楽な姿勢って何?
ここでいう楽な姿勢とは、こんな姿勢のことです。
見たことありますよね?
ん~いかにもヨガっぽい。
この姿勢にも名前があって、『安楽座 あんらくざ (スカアーサナ)』と言います。
文字通り「楽に座れる座り方」のことです。
足首のあたりに注目してみましょう。
踵と足首がなんとなく揃っていますね。両足とも太ももに隠れずに見えていることがポイントです。
いわゆる「胡坐(あぐら)」と違うのはここで、胡坐はどちらかの足がふとももの下に隠れていることが多いですね。
↑こっちは胡坐
安楽座は次の項で詳しく解説することにして・・・
他にも座り方があるのはご存知ですか?
ざっとご紹介します。
(左から 安楽座・半蓮華座・蓮華座)
蓮華座(パドマアーサナ)はなかなかハードルが高そうですね。
無理に組むと膝を痛めやすいので注意ですよ。
「楽な姿勢で・・」と言われたときは、これらどの座り方でも大丈夫です。長い時間座っても苦しくないものを選びましょう。
わたしは、体型的に半蓮華座が一番楽です。
前回の流派で触れたアシュタンガヨガでは、蓮華座を使ったポーズがよく出てきます。
今回は、一番オーソドックスな『安楽座』について解説します。
●がんばらずに、楽に座ろう ~いい例と、残念な例
さて「安楽座」
先ほど「楽に座れる座り方」と書きましたが、正直なところ、みなさんはこの姿勢は楽ですか?
結構苦しくはないですか?
そうなのです!
安楽座って、ヨガをはじめた頃は結構キツく感じるはずです。
何を隠そう、わたしも苦しかったです。「全然楽じゃねーよ」といつも思っていました。
はじめた頃はこんな風になることが多いですね。
まず、太ももの付け根から、横に足を倒すのがキツイ、痛い。
膝がマットにつかないので不安定。
上半身が不安定で、後ろに倒れる。
いいんですよ、みんなこうですから。もちろんわたしもそうでした。
(体が元々すごく柔らかい人(股関節が柔軟)だと、上で挙げたようなすべての座法が楽に組めちゃうという場合もあります)
ヨガを続けると、この安楽座がみるみるうちに楽に座れるようになります。ご安心を。
で、話を戻すと、
この苦しい姿勢をなんとががんばろうとすると、こうなります。
正面からは、なんとなくイケてる感じしますよね?
でも横からみると、どうでしょう?
なんか、すっごい無理してる感じしませんか?特に腰の反りと胸の張りを見てください。
辛そうに見えてはきませんか?
よくある残念な例です。
なんでこうなっちゃうかというと、「他人と比較して、美しさを目指している」からなのです。
ここでいう美しさ、とは、見た目の美しさ、です。
見た目を気にしてしまうあまり、なんとかよく見せようと胸を張ってしまいます。
でも、筋肉や柔軟性が追い付いていないために、腰を反らすことで無理やり骨盤を立たせて胸を張るわけです。嫌な言い方をすると
「座ってて苦しいのに、自分はできるぞと見せつけたい」
という心が見え隠れしてきますね。
「座ってて苦しいのに、自分はできるぞと見せつけたい」
という心が見え隠れしてきますね。
このままだと、苦しいばかりか、腰を痛めてしまします。他人と比較してしまう心も変わらないままかもしれません。
えっ、じゃあどうすればいいの?
ですよね。
ご安心を。
最初の写真のように、背中が丸まろうと、膝が上がっていようと、
ぜひ、無理せずそのままで座っていてください。それを直そうとする先生はいないと思います。
そして、「座りにくいんですけど・・・」と先生に相談してみてください。
ヨガを続けているうちに、間違いなく、安楽座は楽にできるようになります。
無理してがんばる必要は全くありません。焦らずにすこしずつ自分を変えていきましょうね。
じゃあ、どんな姿勢を目指そうか、というと、こんな感じ。
<ポイントを解説>
・足は自然に開く
・おへそのあたりを内側から引き締める(おなかを薄くする感じ)
・背骨は骨盤からゆるやかにカーブを描いて首まで
・腰は反らない
・肩の力を抜く
・手を自然におろして膝の上に
・目線は鼻の先の遠くを見る(目を閉じていても)
<イメージでも解説>
・下半身とおなかのあたりは重たく、漬物石のように。上半身は軽く
・体全体がどっしりとした大きな岩で、その真ん中を、頭の頂点からトロトロと蜂蜜が流れている
下半身=重い 上半身=軽い
ここが座り方のポイントです。柔らかく、でも芯のあるしなやかなイメージで座ってみましょう。
●タオルを使ってより楽に
がんばらなくてもいいっていうけど、座っててしんどいのはどうしたら・・・
そんなあなたに朗報です!!
スタジオにあるブランケットやタオルを使ってみましょう。ない場合はバスタオルを持参していきましょう。
淵野辺クラスでは、いつも座布団を活用していますね。
こんな感じで折って
お尻のしたにすこーし(5センチ~10センチ)はさんでみましょう。
すると、なんということでしょう~~!
楽に座れるではありませんか~
お尻が上がって、骨盤がすこし前傾するので楽になります。
(キツイ場合は、骨盤が後傾していることが多い)
おなかも開いてらくらくですね。
ぜひおためしください。
ヨガではいろいろな道具を使うことを良しとしています。
「自分だけ・・・」なんて思わずに、タオルや座布団を手にとって使ってみてください。
無理して腰を痛めたり、しんどい姿勢で座り続けるのはもうやめにしませんか。
楽に座れるとヨガがもっと楽しくなりますよ!
常に、自分が快適かどうか、と考えてみてくださいね。
●ポーズは座るためにある?
ここまで何度か出てきた
「ヨガを続ければ、楽に座れるようになる」
これは本当です。間違いなく、快適にすべての座り方で長時間過ごせるようになります。
つまり、ヨガのポーズの延長線上に座法が存在しているということです。
これはヨガの起源にも関係することで、ヨガは、長時間座る座禅・瞑想を楽に行うために、むかーしむかしのインドで生まれた、と言われています。※諸説あります
「ポーズ」のことをサンスクリット語(インドの古い言葉)で
「アサナ」といいます。
「アサナ」の意味合いは、「座る」ことです。
「スカアーサナ=安楽座」「パドマアーサナ=蓮華座」にも「アサナ」とはいっていますね。
座り方はヨガのポーズでもあり、かつ、座るためにポーズがあると考えられています。
快適に座れるようになるには、股関節の開きや、腹筋背筋の力、脚の筋力、肩関節の柔らかさ、身体を思い通りに動かす、などなどたくさんの要素が必要になります。
ヨガのポーズを行うと、体が整い、次第に楽に座れるようになるというわけです。
こう考えると、座り方は「体が変化した目安」になりそうですね。
何気なく座っている方法にも、実は深ーい意味があると感じていただけましたでしょうか?
座るときは「とにかく楽に」が肝心です。
そのためには、恥ずかしがらずにどんどんタオルなどの道具を活用していきましょう。
たまにタオルを取り外してみて、自分の体の変化を見てみると面白いとおもいますよ~